チェスのオープニング一覧

チェスのオープニングを、よく使われる型から順にまとめました。読むだけでも形が分かるように書いていますが、どの型にも出だしの局面が付いています。[盤で試す]を押すと、その出だしを自分で1手進められます。

イタリアン・ゲーム

型1

1.e4 e5 2.Nf3 Nc6 と進んだところで、白がビショップをc4に出すのがイタリアン・ゲームです。500年前の棋譜にも現れる古い型で、いまも初心者にいちばん勧められます。

c4のビショップはf7をにらみます。f7は黒のキングだけが守っているマスで、最初の配置でいちばん弱いところです。同時に、この手はコマを1つ出しながらキャスリングの準備にもなっています。開幕の3原則(中央のポーンを進める・コマを出す・キングを囲う)を、1手で2つ満たす手だと考えてください。

黒も同じようにBc5と出してくるのが自然で、その形はジウォコ・ピアノと呼ばれます。白がその後d3とポーンを突けば、静かで分かりやすい形になります。

向く人
はじめてオープニングを覚える人。攻めの狙いが目で見て分かる型がいい人。
出だしの数手
1.e4 e5 2.Nf3 Nc6 3.Bc4

ルイ・ロペス(スパニッシュ)

型2

イタリアンと同じ形から、ビショップをb5へ出すのがルイ・ロペスです。16世紀のスペインの司祭の名前が付いていて、スパニッシュとも呼ばれます。プロの対局で最もよく現れ、いちばん深く研究されているオープニングです。

b5のビショップは、c6のナイトに狙いをつけます。そのナイトはe5のポーンを守っているので、ナイトが動かされるとe5が弱くなる、という間接的な圧力です。すぐにBxc6と取る必要はありません。取ると相手のポーンの形が崩れる代わりに、こちらはビショップを2枚から1枚に減らすことになります。

黒はまずa6と突いてビショップに位置をたずねるのが普通で、これをモーフィー・ディフェンスと呼びます。白はBa4と下がって、じっくりコマ組みを続けます。

向く人
1本を長く使いたい人。じわじわ押す将棋のような展開が好きな人。
出だしの数手
1.e4 e5 2.Nf3 Nc6 3.Bb5(3...a6 が普通)

シシリアン・ディフェンス

型3

1.e4に黒が1...c5と応じるのがシシリアン・ディフェンスです。黒の受け方としては世界でいちばん多く選ばれています。1...e5のように真正面から受けるのではなく、横から中央をにらむのが考え方です。

白の指し方はいくつかありますが、いちばん本筋なのが2.Nf3と3.d4で中央のポーンを交換する形(オープン・シシリアン)です。白は真ん中と手の速さを取り、黒はcの筋が開いた形を取ります。どちらにも狙いがあるので、勝率は互角に近いと言われます。

激しい形になりやすいので、序盤を暗記するより、コマを出す・キングを早く囲う、という原則を守るほうが大事です。白番でこの手を見たら、2.Nf3と指しておけばまず間違いになりません。

向く人
1.e4と指す人(受け方を知っておくため)。黒番で激しい形を選びたい人。
出だしの数手
1.e4 c5 2.Nf3 d6 3.d4(オープン・シシリアン)

フレンチ・ディフェンス

型4

1.e4に黒が1...e6と指すのがフレンチ・ディフェンスです。地味に見えますが、次にd5と突いて白の中央に当てる準備で、狙いははっきりしています。

白は2.d4と突いて中央に2つポーンを並べるのが自然です。黒が2...d5と突いたところで、白には3.Nc3・3.Nd2・3.e5と3つの主な選び方があります。どれを選んでも、中央のポーンがぶつかったまま押し合う、閉じた形になりやすいのが特徴です。

黒の弱点は、c8のビショップがe6のポーンに邪魔されて出にくいことです。フレンチを指す人は、このビショップをどう使うかを一局かけて考えます。白を持つときは、そこを塞いだまま攻めるのが一つの方針になります。

向く人
堅い形が好きな人。序盤で大きく崩れたくない人。
出だしの数手
1.e4 e6 2.d4 d5 3.Nc3(または3.Nd2・3.e5)

クイーンズ・ギャンビット

型5

1.d4 d5 と進んだところで白が2.c4と突くのがクイーンズ・ギャンビットです。1.e4で始めない人が最初に覚える型で、名前のとおりポーンを1つ差し出す形をしています。

ただし、本当のギャンビット(コマを捨てる作戦)ではありません。黒が2...dxc4とポーンを取っても、白はあとからe3やa4と指してポーンを取り返せます。取ったポーンを守り続けようとすると、黒はコマを出す手が遅れて苦しくなります。

そのため、黒は2...e6と指してギャンビットを断る形(クイーンズ・ギャンビット・ディクライン)のほうが多く選ばれます。白の狙いは、c4とd4のポーンで中央を広げ、そのうしろからコマを出していくことです。

向く人
1.e4以外を指してみたい人。中央をゆっくり広げる形が好きな人。
出だしの数手
1.d4 d5 2.c4(2...e6 なら拒否、2...dxc4 なら受諾)

盤で試す

型を選ぶと、その出だしの局面から始まります。やり直しても構いません。

覚えたら試す

最終更新 2026-09-13 / 運営:株式会社Qdan